12月23日号

日野元聖(ひの・もときよ)
1979年3月生まれ。ハムソーセージのマイスター・上田勝之氏に師事、本格ドイツ製法の技術を学ぶ。趣味は音楽鑑賞とギター演奏。彦根市在住。
「食肉加工 奥深さに魅せられ」 
−「千成亭」手造加工サブマネジャー 日野元聖さん(27)

コンクール受賞後、さらにソーセージ作りの技を磨く日野さん
 9月にドイツで開かれた2006年度「国際食肉見本市」の食肉加工品コンテストに5品を出し、うち4品で金、銀、銅賞を獲得した。が、本人はうれしさの半面、全部が金賞でなかったことにこだわる。

 「本場で認められたことはもちろんうれしかったですし、自信につながります。でも、まだまだ(出品全部が金賞でなかったのは)技術的に未熟なんだな、と思いました」

 ドイツの食肉加工協会が主催する世界的に権威ある催しで、世界中から食肉製品が出品され、ソーセージ類、ハム・ベーコン類の各部門で味、食感、香りなどが吟味される。200人以上の審査員が200項目でチェック。すべての項目で満点を取らないと金賞にはならない。

 「銀、銅賞というのは減点項目が1、2あったということでしょう。多分、味の問題でしょうね」。日野さんによると「食肉加工の本場でも近年は健康志向。元来好まれていたしょっぱさが敬遠され、薄味の傾向になりつつあるのでは…」とみる。「技術的に未熟」というのもその辺を指してのことだろう。

 広島県出身。実家が養豚業を営み、小さいころから「漠然と養豚を勉強したい」と夢を描いていた。高校卒業後、茨城県の4年制の専門学校に進み、食肉に関する総合的な知識と実践的な技術、デリカテッセンを学ぶ。そしてさらに群馬県の食肉学校で1年間、精肉など肉全般の技術を磨き、千成亭に入った。今年で5年目になる。

 この間忘れられないのは専門学校時代、研究室で試食したソーセージ。「こんなにおいしいのがあるんだ」と、カルチャーショックを受けたという。以来ソーセージの奥深さに魅せられ、コンテストでも国産豚肉に行者ニンニクを練り込んだソーセージを出品、これが見事に金賞を得た。会社では現・上田勝之常務(1994年オランダのコンクールで金、銀、銅賞受賞)以来の快挙。

 日野さんは「受賞を励みに今以上に研さんを重ね、とくに奥が深い技術の向上を目標に、がんばっていきたい」と抱負を語り、さらに将来的には「自分の店を持ちたい」と笑顔で夢を話した。

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